アイスランドの田舎で暮らす羊飼いの夫婦が、羊から産まれた羊ではない何かを育て、やがて破滅へと導かれていく様を描いたスリラー。「ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー」などの特殊効果を担当したバルディミール・ヨハンソンの長編監督デビュー作。
山間に住む羊飼いの夫婦イングヴァルとマリアが羊の出産に立ち会うと、羊ではない何かが産まれてくる。子どもを亡くしていた2人は、その「何か」に「アダ」と名付け育てることにする。アダとの生活は幸せな時間だったが、やがてアダは2人を破滅へと導いていく。
「プロメテウス」「ミレニアム」シリーズのノオミ・ラパスが主人公マリアを演じ、製作総指揮も務めた。アイスランドの作家・詩人として知られ、「ダンサー・イン・ザ・ダーク」の歌劇脚本を手がけたショーンがヨハンソンとともに共同脚本を担当。
2021年製作/106分/R15+/アイスランド・スウェーデン・ポーランド合作
原題:Lamb
配給:クロックワークス
どうもNOTOです。
右膝が相変わらず痛いです。
そんな訳でサポーターを付けながら走ってるんですが、行き付けの接骨院でその話をしたらですね、「なにも痛いのに走るこたぁないですよ、選手じゃあるまいし」て、至極まっとうな事を言われましたよ。そらそうだ。
にしても、変わった映画でしたね。
アイルランドの僻地に住む羊飼いの夫婦が、山羊から生まれた半獣人を育てる話なんですが、まぁ言ったら桃太郎だってそんな話ですしね。
オープニングで何者かの視点による1人称描写からの、羊小屋に向かうシーンがありまして、そこから何かしらがあったんだろうと推測できるんですが、とにかく静謐な映画でしてね。
アイスランドの壮大な大自然の風景と相まって、とにかく不穏な雰囲気しかしないんですよ。
三幕構成で本当に第3章に分かれてるんですが、第一章ではとにかく説明もせずに子供のいない夫婦(のちに亡くしたとわかるんですが)が、ある山羊から生まれた子山羊だけ、なぜか人間の赤ちゃんみたいに面倒を観出すわけですよ。アダちゃんなんて名前つけてね。
生んだ山羊は山羊で自分の子供ですから羊小屋から出て来ちゃぁ、うちの子何処なん?メェメェ(ノД`)・゜・。って泣き続けるし。
第一章最後で、母山羊と家から失踪しかけたアダちゃんを見つけるんですが、そこまでは首から下はずっと毛布に包んだシーンしかないんですが、そこで初めて首から下が見えておおぅ(゚д゚)!ってなるんですよ。ま、概ね予想通りですけど。
第2章では胡散臭い男がやって来るんですが、奥さんがしつこい母山羊に業を煮やして撃ち殺した処を丁度目撃しましてね。こっからどうなるかと思ったら実は夫婦の旦那の弟で、昔ちょっとだけ売れた歌手で、今は喰い詰めて帰った来た奴なんですね。
ああ、変な第三者がアダちゃんを目撃して騒動になるのかなと思ったら、そうではないんですが、結構ナチュラルに羊人間のアダちゃんと食卓を囲むことになりまして。
どゆ事(´・ω・)?ってなりますよね。弟も、もちろんそうなりますよ。話し合う気はないらしいし。
無くした子供を投影してるのは解るけど、弟も流石になぁと思ってアダちゃん殺そうとするんですけども、首は山羊でも小さい幼児ですからね、仕草は可愛いし。さすがに殺せないんですよ。そんな訳で、まぁ何となく受け入れて暮らしていくんですね。
第三幕では、色目を使ってくる弟を、奥さんが旦那が寝てるうちに追っ払ってバス停まで送るんですが、なんとその間、起きてアダちゃんと農作業に出ていた旦那がいきなり撃ち殺されます。
で、撃ち殺すのはなんと山羊男(゚д゚)!
山羊頭の男が突然夫婦の持っていたライフルで旦那を撃つと、アダちゃんを連れてどっかに行ってしまいます。
で、奥さんは帰ってきたらいきなり旦那が撃たれてて瀕死で、アダちゃんも居ません。死んでいく旦那を抱きかかえ、ただひたすら途方に暮れるのみ。
どう思えと(´・ω・`)
寓話的な物語なんでしょうけど、奪ったものは奪われる的な話なのか、ただただ超自然的な存在には人は無力ですって話なのか。
兎に角、山羊男は普通に最悪ですよ。
勝手に山羊を襲っておいて、子供が出来てもほっぽらかしで、ふらっと迎えに来たと思ったら育ての親を射殺ですからね。よく銃使えたね。
頭が山羊のバフォメットって悪魔がいるらしいんですよ、ほら黒ミサの時によく後ろにいる奴(クラブDJみてぇだな)。あれが悪魔だとしたら人間の倫理観なんざ糞みたいなもんでしょうし。
そういう映画じゃないのは解ってるんですけど、奥さんが旦那の復讐とアダちゃんを取り戻すため羊頭の悪魔を狩り立てる(# ゚Д゚)!!!っていうパート2があったら観たいです。
まぁなんたってドラゴンタトゥーの女ですから何とかしてくれるでしょう。
ではまた