マトリックス レザレクションズ(ネタバレ)~現在にこそ在るべき続編

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1999年に公開され、革新的な映像技術とストーリーで社会現象を巻き起こしたSFアクションの金字塔「マトリックス」。2003年に公開された続編「マトリックス リローデッド」「マトリックス レボリューションズ」で3部作完結となった同シリーズの新たな物語を描く、18年ぶりとなるシリーズ新章。主人公ネオを演じるキアヌ・リーブスが過去作と変わらず同役を担当するほか、トリニティー役のキャリー=アン・モス、ナイオビ役のジェイダ・ピンケット・スミスらが続投。ネオを救世主と信じ、世界の真実を伝え、彼を導くモーフィアス役を「アクアマン」のブラックマンタ役で知られるヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世、ネオの宿敵スミス役をドラマ「マインドハンター」のジョナサン・グロフが新たに演じ、ニール・パトリック・ハリスクリスティーナ・リッチらが扮する新キャラクターも登場する。シリーズの生みの親であり、過去の3作品を監督しているラナ・ウォシャウスキーがメガホンをとった。

2021年製作/148分/G/アメリ
原題:The Matrix Resurrections
配給:ワーナー・ブラザース映画

(映画.comより)

 

 どうもNOTOです。

 あけましておめでとうございます。

 

 右足の付け根の痛みは軽くなってたんですが、今日走ってたらまた急にズキンと痛くなりましてね。恐怖で即走るのを止めましたよ。

 いやー、油断は禁物ですな。

 

 そんな訳で元旦お屠蘇気分でマトリックス観てきました。

 正直旧三部作できっちり終わってなかったっけ?って感じだったんですけど、当時ワードローブを真っ黒にした世代としては行かざるを得ない訳ですよ。

 当時久しぶりに会った知人に「え、何お前殺し屋になったの?」と言われたのもいい思い出です。逆に目立ちすぎだろ、そんな殺し屋。

 

  話としては、電力不足になった機械側(アナリスト)が前作で死んだネオとトリニティの発電量が良いので二人を復活させて例のポッドに入れて、新たなマトリックスを構築してたんですね。

 そのマトリックスではネオはゲームクリエイターになっていて、マトリックスというゲームを作っているんです。このゲームが全3部作そのままの内容なんですよ。トリニティは普通の主婦になってますし。(旦那はチャド・スタイルスキですよ)

 

 何だかんだあって、これまたネオが覚醒しまして(モーフィアスのコーディネイト最高)。トリニティも覚醒させようとするんですが、彼女がマトリックス内にとどまるならネオもポッドに戻るとアナリストと取引をしましてね。

 結局トリニティも覚醒しまして、マトリックス内で機械側に襲われるんです。

 なぜか一時的に共闘することになったエージェントスミスや仲間たちとマトリックスを脱出しようとしますが、救世主の力を発揮しきれないネオとトリニティは防戦一方。

 最後の最後、ビルの屋上に追い詰められて、二人して飛び降りたらなんとトリニティの方が超覚醒。

 空飛んでって見事脱出。そのあとアナリストをトリニティがボコり倒して、マトリックスをより良くするすると宣言しネオと一緒に飛んでいきます。

 

 元々マトリックス自体が仮想空間と現実が入れ子構造になっている作劇なんですが、今回のマトリックス内では、ネオことトーマス・アンダーソンが「マトリックス」というゲームを開発したクリエイターになっていて、旧3部作がそこに落とし込まれてると云うさらなる入れ子構造になっていて。

 それをまたメタ的にイジり倒すという、なんかもう物凄い脚本なんですが、逆にマトリックスでしか出来ない続編のアプローチですよ。

 いくらでも入れ子構造を作れるっていう。これはホントすげえなあと感心しましたよ。

 さらに作品中で、バレットタイムと云う、これぞマトリックスって撮影技法をそのまま概念としてアナリストに使わせてると云うね。

 

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こんな感じで使ってましたよ。時間止まってないけど。

 

 メタ構造過ぎんだろ、感じですけどね。

 

 作品自体酷評も多いみたいですしそれも分かるんですよ。

 アクションシーンがなんか見ずらいし、特に斬新なアクションがあるかってたら、それこそバッレトタイムみたいな新機軸な技術がある訳でもないし、ストーリーも無茶ぶりされたゲームクリエイターの苦悩みたいなのを延々見せられてもって感じですし。   ま、ここの前振りが丹念だからこそ後半のカタルシスにつながるんでしょうけど。

 

 あと監督の思想がちっと強すぎないかなと。

 

 でもラナになったウォシャオスキー監督が訴えたいことを、全く正当な続編でありながら、前作も総括しリブートの様に制作すると云う離れ業をやった凄い続編だなあと思いますよ。

 思ったのと違うけどこれはこれでスゲェ好き、って感じ。

 

 あと、単純に恋愛映画としてすごく良かったと思います

 

 中年の男女の恋愛物ってハリウッドであまり見ないですからね。スッピンの皺もシミもある二人がポッドから出て抱き合うシーンなんかホント素晴らしいと思います。

 そお云やぁ、最初っから二人の愛の物語なんだよな、これ。

 

 マトリックスシリーズを総括した良い映画だと思います。途中からずっと、何かエヴァの新作みてぇだなあ、なんて感じましたよ。メタ的な所とか。

 

 何かエヴァと云い007と云い、シリーズをガッツリ総括する映画が最近多いですね。

 

 ま、年も年ですから。

 こういったオッサンホイホイ映画には嬉々としていきますよ。

 

 

 ではまた。