フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(ネタバレ)~そこのけそこのけオシャレが通る

ポスター画像

 

グランド・ブダペスト・ホテル」「犬ヶ島」のウェス・アンダーソン監督が、フランスの架空の街にある米国新聞社の支局で働く個性豊かな編集者たちの活躍を描いた長編第10作。国際問題からアート、ファッション、グルメに至るまで深く切り込んだ記事で人気を集めるフレンチ・ディスパッチ誌。編集長アーサー・ハウイッツァー・Jr.のもとには、向こう見ずな自転車レポーターのサゼラック、批評家で編年史家のベレンセン、孤高のエッセイストのクレメンツら、ひと癖もふた癖もある才能豊かなジャーナリストたちがそろう。ところがある日、編集長が仕事中に急死し、遺言によって廃刊が決定してしまう。キャストにはオーウェン・ウィルソンビル・マーレイフランシス・マクドーマンドウェス・アンダーソン作品の常連組に加え、ベニチオ・デル・トロティモシー・シャラメジェフリー・ライトらが初参加。

2021年製作/108分/G/アメリ
原題:The French Dispatch of the Liberty, Kansas Evening Sun
配給:ディズニー

 

 どうもNOTOです。

 この頃は太腿の裏が結構つる感じです。走るフォームが良くないんですかね。

 

 ウェス・アンダーソンの熱心なファンではないんですが、「グランド・ブダペスト・ホテル」ぐらいは見た事がありまして。内容はほぼ覚えてないんですが確か面白かったなぁ(´-`).。oO位な記憶はあって。

 

 最近、「ブルータルジャスティス」とか「悪人伝」とか殺伐とした映画ばっか観てたんで、たまには2時間かけて外道が殺されるだけの映画以外の映画も観ようかとね。

 

 筋はよくわからんが面白かったですよ。

 

 兎に角、画が素晴らしい。

 左右対称な真四角な画角にポップな絵作りで、絵本をめくるように話が進んでいくんですね。

 引きの画を多用して、多くのシーンを一幅の絵画の様に美しく見せてるんでしょうね。途中のアニメパートも実写シーンからシームレスに見れますからね。

 

 エンディングの今まで刊行されたフレンチディスパッチの表紙をずーっと流すシーンは、これだけ2~30分見てられるわってくらい面白かったですよ。

 刊行年の頃の事象を表紙で風刺してて、これ書くの大変だったろうなーなんて。

 

 ストーリーは寓話的過ぎてよく解んなかったんですが、とにかくレア・セドゥーベニチオ・デル・トロのボディがまあ、「肉体!!」って感じ(何を言ってるんだ俺は)。

 まあ、二人ほど人を殺したデル・トロ(今回はキル・レシオ少なめですな)が、看守であるレア・セドゥーをモデルにムショで絵をかいてるんですが、ヌードモデルなんですね。

 普通にフルヌードなんですが、あれ、こんなに豊満だったっけこの人、って思う程の肉体でして、エロい気分になるより何か圧倒されてしまいましたよ。007のマドレーヌでは何か華奢な感じだと思い込んでましたんで。

 あと、デルトロの役、途中で明らかに入れ変わってましたけど、アレ比喩的な表現なんですかね。

 

 ティモシー・シャラメ学生運動にうつつを抜かす学生とかも、ああ、おフランスでも頭でっかちなガキってあんななのね、って。フランシス・マクドーマンドが、シャラメとリナ・クードリに「小理屈は良いからとりあえずヤりなさい」って言うのは真理ですな。

 

 警察署長の息子が誘拐される話の、誘拐犯を全滅させるため毒入りの料理を一緒に食ったベンガルじゃ無くてティーブン・パークが、ジェフリー・ライトに「失望されたくなかった、異邦人だから」「私も」って言うやり取りも、フランスの東洋人とゲイの黒人だから出来る心情の吐露でしょうし。

 パークのあのビジュアルも、最初観たときは「今時この東洋人描写!」とびっくりしましたけど、そういう事なんですよね。舞台は70年代のお話ですし。

 

 話としては雑誌文化華やかしき頃の寓話って感じで、頭のいい人が考察すればいくらでも高尚な考察が出来るんでしょうが、ただ流れていく画面を観てるだけでも本当に面白いですよ。

 特に劇場の大画面で浴びるように観るのがいいんじゃないかしら。

 

ではまた。